この時代に知る「身近マーケティング」入門

流通コストと流通業の存在意義

Post2013.04.21    Category小売業界の今

“流通コスト”と言う言葉をご存知だろうか?

流通コストとは商品の流通に必要となる費用のことで、一般的には製造卸価格(製造者の出荷価格)と最終消費者に販売する価格(店頭価格)の差額を言う。すなわち卸売業者と小売業者の合わせたかせぎ(粗利益)のことである。


通常、食品の場合、量販するための流通コストは販売価格の45%〜50%を要する。
例えば流通コストが45%として、製造業者が100円の製品を流通経路に乗せる場合、店頭の販売価格は100円÷(1-0.45)=182円となる。

製造業者が原材料を調達し製造加工をして、その品質保証もしてそして自社の利益も含めて出した価格と、同じほどの金額を流通業者が得ることに対して抵抗感を持つ生産製造者の方は多い。


現在、私は特産品の販路開拓及び製品開発のお手伝いもしているが、地元の生産製造者の方はこの「流通コスト」を理解しなく納得されない方が多い。

だから、道の駅等の直売所の販売が中心となってしまう。
この場合、通常、販売価格の10%〜20%が流通コスト(直売所の取り分)なのでこの程度なら納得はされるのである。
だから量産、量販は不可能となる。



食品スーパーは全国の生産製造者から、顧客の望む1万アイテム以上の商品を適切な時期に適切な量を仕入れ、顧客に一番近いところで商品提供している。
この機能が市場は流通コストとして認める価値なのである。
すなわちマーケティング機能が価格として反映しているのである。

フィリップ・コトラーは「マーケティングとはニーズとウォントを満たすための交換プロセス」だと定義した。
彼の国であるアメリカはマーケティングを発展させてきた国で、マーケットインの思想を世界に植え付けた。
そしてマーケターの存在価値を高く認めている。



しかし、現在、ネット通販等が台頭して、顧客は生産製造者とダイレクトに結びつくようになってきた。
従来のような流通コストをかけずに商品が入手できる(流通される)ようになってきたのである。


まさに今、流通業の存在意義が問われている。
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