
頭の体操(4)
2011.06.08
数学
私達の身の回りには偶発的に起きる出来事がいつも潜んでいる。
例えば交通災害、地震等の自然災害等、いつ発生するのか予測できない。
幸運なことも同様である。ジャンボ宝くじの1等賞(1億円)、競馬の重賞レースでの勝馬券等もほんの一握りの人にだけに恵まれる。
このようなことも数学的に分析する確率論を使うと、ある部分予測することも可能となる。
例えば一桁の数値(0〜9)で一種類の当りクジを作るとなると当る確率は1/10となる。
三桁の数値(0〜999)であれば1/1000の確率となる。
宝くじのナンバーが7桁で、一種類ナンバーを一等賞(一億円)の当たりくじとする場合は1000万分の1の当る確率となる。
以前、店長を勤めていた店で「ラッキーナンバープレゼント」と銘を打ち催事をよく行った。
これは店で商品購入される顧客に、もれなく四桁のナンバー(0〜9999)入りのカードを渡し、催事終了時に「ラッキーナンバー」を顧客公開のもので決定して、当りカードをもつ顧客に景品をプレゼントする。と言う催事である。
事前に催事の費用計算をする時は、この確率計算で算出した。
例えば
下1桁2種類の当りカードに200円の景品、
下2桁2種類の当りカードに3,000円の景品、
4桁2種類の当りカードに50,000円の景品
を出す場合の費用計算を確率計算で算出すると(全部のカード1万枚を発行したとする)
下1桁2種類の当り費用: 1,000枚×2種類×200円=400,000円
下2桁2種類の当り費用: 1,00枚×2種類×3000円=600,000円
4桁2種類の当り費用: 2種類×50,000=100,000円
合計=1,100,000円
となるのだが、実際行うとこの金額よりかなり低く抑えられる。
なぜかと言えば、当りカードを交換する人の割合が100%でないからである。
催事に対しる期待度の低さ、交換の面倒さ、交換の忘れ等々の理由で、当りカードを持っていても景品と交換しないのである。
ジャンボ宝くじでも同様なことが発生して、1億円をふいにする人がいる。
この交換率は私は経験的に知っていた。
交換率はいつも約20%前後であった。(厳密に言うと17%であった)
仮に交換率20%と判断した場合の費用計算は
1,100,000円×0.2=220,000円 となる。
豪華さを装う催事(キャッチコピーは“総額110万円の景品をプレゼント”!)でも、実際の費用は22万円ほどで実施できるのである。
頭の体操(3)
2011.05.31
数学
次の問題はどうであろうか?
ある同好会でパソコンと携帯電話の会員の使用状況を調査をしたところ次のとおりであった。
パソコンを使用している人は会員全体の60%
携帯電話を使用している人は会員全体の70% であった。
そして、パソコンも携帯電話もどちらも使用していない人はいなく(0人)
両方使用している人は18人 である。と分かった。
では、この同好会の会員数は何人であるか?
この場合どのように考えればよいのであろうか?
まず、パソコンを使用しない人は全体の40%であることは分かる。
そして、両方使用しない人はいないから、この40%は携帯のみ使用する人であると言える。
そうすれば、携帯を使用する70%の内、この40%を引いた30%はパソコンと携帯の両方を使用している人と言える。
パソコンと携帯両方使用する人は18人だと分かっているので、
「全体の30%であり、人数は18名がパソコンと携帯両方しようしている時の会員全体の人数を求めよ」との問題なのである。
計算は割り算なのである。
比の感覚で考える。
比0.3で18は、比1の時はどれだけになるか?と問うているのである。
だから計算式は18÷0.3 で答えは60名 である。
参考図書:いやでも楽しめる算数(著者:清水義範氏)
頭の体操(2)
2011.05.25
数学
次の問題はどうだろう?
ある店で、無地のソックスを3色(赤色、黒色、クリーム色)販売した。
最初、それぞれ20足づつ売場に陳列した。
1週間後、在庫を調査してみた。
<赤> <黒> <ク>
20足 20足 20足 ←最初の在庫数
16足 14足 10足 ←1週間後の在庫数
この1週間の売行きを考慮して、40足を新たに補充発注したい。
それぞれの色を何足づつ発注すればよいか?
但し、ロスは発生しないものとする(在庫の差額が売れ数)
このような問題をみれば、誰でもすぐに「売れ数に応じた補充発注数にすればよい」と思いつく。
だから、まずそれぞれの色の販売数と販売構成比を算出する。
赤色: 20-16=4 4/(4+6+10)=20%
黒色: 20-14=6 6/(4+6+10)=30%
クリーム色:20-10=10 10/(4+6+10)=50%
そして新たに補充する40足を、求めた販売構成比を使い計算して
赤色: 40×20%=8足
黒色: 40×30%=12足
クリーム色:40×50%=20足
と考えるのだが、これは間違いである。
補充発注する前の在庫数も考慮して、入荷した段階でそれぞれの色の陳列数(在庫数)が販売構成比になるような補充発注にする! が正解である。
正解は
赤色: (40+16+14+10)×20%-16=0 赤色の補充発注数 0足
黒色: (40+16+14+10)×30%-14=10 黒色の補充発注数 10足
クリーム色:(40+16+14+10)×50%-10=30 クリーム色の補充発注数 30足
となる。
小売業における発注業務は最重要事項に位置づけられるのであるが、この業務で注意するべきことは「在庫も考慮した発注」と言うことなのである。
この当然と思われるべきことが、実はなおざりにされているのが実情なのだ。
頭の体操(1)
2011.05.18
数学
何回か触れているとおり、私はこの4月から渋谷駅前の日本経済大学で教鞭を取ている。
授業時間は90分(1コマ)であり、授業の進捗状況によっては早く終了してしまう場合がある。
その時は「頭の体操」と称して問題(数学的)を出し、解答した学生には学期末試験の点数に加点するようにしている。
過日、55人のクラス(当日出席者46名)で出した問題とその解答状況等を紹介する。
問題は「今日出席している学生の同じ誕生日の人は何組あるか?」である。
まず、一人の学生が発言した。
「1年365日だから、365日に対して46種類の誕生日が同じだとする確率計算は46/365(0.126)で、多分0組だと思う」
この意見に賛同する学生が半分以上であったが、別の学生が発言した。
「その確率計算は何か間違っているような気がする。勘で1組はあると思う」
さらに別の学生が「私も勘であるが2組はあると思う」との発言!
その意見に対しては「絶対ない!」とのヤジが入った。
ではこの場合どのように考えれば良いのであろうか?
まず2人だけでの同じ誕生日である確率は、これは1/365であろう。
それでは3人(A、B、C)ではどのように考えるべきか?
この場合、Aからの確率(AとB、AとCの2/365)とBからの確率(BとCの1/365)を足したものとなると思う(Cからの確率はダブルから取らない)
だから3人の場合は(2+1)/365となる。
4人(A、B、C、D)では同じように考えると、Aからの確率(AとB、AとC、AとDの3/365)とBからの確率(BとC、BとDの2/365)とCからの確率(CとDの1/365)を足したものとなる(Dからの確率はダブルから取らない)
だから4人の場合は(3+2+1)/365となる。
このように考えるとn人なら{(n-1)+(n-2)・・・+2+1}/365となる。
だから46人なら(45+44+43・・・+2+1)/365となる。
分子は等差級数の計算である。
n(n+1)/2で計算すると 45×46÷2=1035 これを365で割ると2.83となる。
私の確率計算では2.83であり、3組あると出た。
このことを学生に説明してから、現実を確かめるため、前列の学生から自分の誕生日を申告してもらい、もし同じ誕生日であれば挙手してもらうことにした。
結果は確かに3組あり、確率計算どうりであった。
学生は少し驚いた様子であったが、数学の力を再認識したようであった。
除法(割り算)の意味
2011.05.10
数学
次は除法(割り算)である。
A÷B=C これはAをB分割するとC と言う意味である。
分割というイメージはすぐに作れると思う。
例えばキャンディー10個を5人で分ければ一人2個となる。と言うようにである。
しかし、割る数が1より小さくなると、これはなかなかイメージし辛い。
例えば 5÷1/3 と言う割り算であるが、1より小さい1/3で分割すると言うことがイメージし辛いのである。
この場合は分割すると言うイメージではなく 5から1/3は何回引き算できるか、その回数を求めるのだとイメージするのである。
まず1から1/3は3回引き算できる。
それが5なのであるから5倍すると15になる。
割られる数よりも大きくなる。
では 5÷2/3はどうであろう?
2/3は1/3の2倍の大きさだから、1の中には3回の半分、1.5回引き算できる。
それが5なのであるから5倍すると7.5となる。
すなわち5÷2/3は5×3/2と同じになるのである。
要するに割り算は引き算のイメージなのである。
割り算はもう一つの理解をしておく方が良い。
それは比の感覚理解である。
割る数を1とした時、それに対応する割られる数の比を求めると言うイメージである。
例えば 5÷0.2 は 割る数である0.2を1としたときの5はどれだけの比になるか と意味なのである。
0.2を1にするには5倍するから 5も5倍する。
5×5で25となる。
次回は「頭の体操」と言うテーマでいくつか紹介したい。
参考図書:いやでも楽しめる算数(著者:清水義範氏)
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